GX・脱炭素といえばエナリスエナリスジャーナルカーボン・クレジット市場とは?参加するメリットをわかりやすく解説

カーボン・クレジット市場とは?参加するメリットをわかりやすく解説

脱炭素社会の実現に向けて、2026年度から一定規模以上の二酸化炭素を排出する企業を対象に本格稼働する「排出量取引制度(GX-ETS)」により、東京証券取引所(JPX)のカーボン・クレジット市場への注目が高まっています。既に多数の企業が参入しており、この市場を理解することは企業経営にとって不可欠となりつつあります。

この記事では、2026年度に向け注目度が高く、企業経営に大きなインパクトのあるカーボン・クレジット市場の概要や、そこで取引される商品の種類、そして今後の展望などをわかりやすく解説します。(なお、記事のソース情報は2026年1月時点のものです)

脱炭素経営のために市場を戦略的に活用するためのヒントが得られる内容となっていますので、企業でESGやGX関連の業務を担当している方は、ぜひご覧ください。

カーボン・クレジット市場とは?

カーボン・クレジット市場とは、温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として売買できる取引市場のことです。日本では、GXリーグにおける実証事業をふまえて2023年10月に東京証券取引所に開設され、脱炭素化を推進する重要な仕組みとして注目されています。

この市場では、再生可能エネルギーや省エネ設備の導入、森林管理などによって創出されたクレジットが取引されます。排出削減を推進する企業は経済的メリットが得られ、また排出量の多い企業にとっては排出削減の代替手段が得られることになります。まずは、市場の概要や創設の背景について見ていきましょう。

カーボン・クレジット市場の概要

カーボン・クレジット市場は、CO2等温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として売買できる取引の場です。世界的に排出規制が強化され、炭素税や排出量取引制度により温室効果ガスの排出に金銭的な負担が生じるなか、この市場を活用することで、企業は排出規制強化に備えることができます。

具体的には、排出量の削減が困難な企業は、他社が創出したクレジットを購入することで排出量を相殺できます。一方、排出削減を積極的に進めた企業は、その削減量や吸収量をクレジットとして売却して収益を得ることができるのです。

日本においては現在、東京証券取引所(JPX)が開設した市場がその役割を担っており、主に「J-クレジット」や、GXリーグ(官民協働の場)における試行的な取引の舞台として機能しています。

政府が取りまとめた「GX実現に向けた基本方針」に基づき創設されたこの市場は、2026年度から本格稼働する排出量取引制度(GX-ETS)の重要な基盤となっています。

市場創設の背景:脱炭素化の流れとカーボンプライシングの推進 

日本のカーボン・クレジット市場創設の背景にあるのは、世界的な脱炭素化の潮流とカーボンプライシングの本格化です。カーボンプライシングとは、CO2などの温室効果ガスの排出に価格をつけ、排出者に経済的負担を求めるもので、既に欧州をはじめ世界各国で「炭素税」や「排出量取引」として導入が進んでいます。

排出量取引制度では、企業ごとに温室効果ガスの排出上限が設定され、上限を超過した企業は他社から排出枠を購入する必要が生じます。この制度が機能するためには、排出枠やクレジットを円滑に売買できる取引市場が不可欠となります。

日本では2023年2月に閣議決定された「GX実現に向けた基本方針」において、「成長志向型カーボンプライシング構想」が打ち出されました。この構想では、炭素税や排出量取引制度などを通じて企業に排出削減を促す仕組みが示され、その実現に向けた基盤としてカーボン・クレジット市場の創設が位置づけられています。GX(グリーントランスフォーメーション)とは、産業革命以来の化石エネルギー中心の産業構造・社会構造をクリーンエネルギー中心へと転換することを意味するものです。

そのなかでカーボン・クレジット市場は、2050年カーボンニュートラル実現に向けた重要な戦略のひとつとなっています。特に、2026年度から本格稼働する「排出量取引制度(GX-ETS)」の対象企業にとって、カーボンオフセットの主要な手段であるJ-クレジットを取引できる本市場は、経営に直結する重要なインフラとなりつつあります。

参考:経済産業省|GX 実現に向けた基本方針~今後 10 年を見据えたロードマップ~
日本取引所グループ|カーボンクレジット市場|制度概要

カーボンプライシングについて、詳しくはこちら
>カーボンプライシングとは?炭素税などの種類やメリット・日本の導入状況と今後の展望について

JPXのカーボン・クレジット市場で取引される商品

現在、JPXのカーボン・クレジット市場で取引されている商品は、主に「J-クレジット」「超過削減枠」の2つに分類されます。それぞれについて解説します。

J-クレジットとは

J-クレジットとは、省エネルギー設備の導入などによる温室効果ガスの排出削減量や、森林管理による温室効果ガスの吸収量を、国がクレジットとして認証する制度です。このクレジットを活用して国内の資金循環を促すことで、環境保全と経済成長の両立を目指しています。

カーボン・クレジット市場におけるJ-クレジットには、温室効果ガスの排出量削減方法や吸収方法ごとに「省エネルギー」「森林」「再生可能エネルギー(電力)」といった属性が設定されています。それらの属性と価格帯について解説します。

J-クレジットの種類と価格帯

J-クレジットは、創出方法により複数の属性に分類されます。各属性の内容や価格データ ※ は下表のとおりです。各属性は異なる特徴や意義を持つため、企業のESG目標やカーボンニュートラル戦略に応じて選択されます。クレジットを購入する企業にとって、例えば森林クレジットなら「森林保全支援企業」として、また再生可能エネルギークレジットなら「クリーンエネルギー推進企業」として、それぞれ異なる環境貢献をアピールできるメリットがあります。

クレジットの種類 内容・取り組み例 約定値段(円) 加重平均価格(円)
省エネルギー 省エネ設備の導入による排出削減 1,510~5,450 2,868
再生可能エネルギー(電力) 太陽光・風力発電等による排出削減 1,500~6,600 4,632
再生可能エネルギー(電力:木質バイオマス) 木質バイオマス発電による排出削減 1,850~5,400 3,845
再生可能エネルギー(熱) 地熱・太陽熱利用等による排出削減 2,000~5,500 3,681
森林 適切な森林管理によるCO2吸収 4,650~9,900 5,590
J-VER(未移行):森林 旧J-VER制度に基づく森林吸収(J-クレジット未移行分) 4,900~8,450 5,300
農業(中干し期間の延長) 水田の中干し期間延長によるメタン排出削減 3,000~5,374 4,352
国内クレジット 旧国内クレジット制度に基づく削減 2,850~2,850 2,850
国内クレジット(未移行) 旧国内クレジット制度に基づく削減(J-クレジット未移行分) 2,800~3,500 3,467
その他 上記のいずれにもあてはまらないもの 1,150~1,150 1,150
※価格データは2023年10月11日~2025年12月26日のもの
参考:日本取引所グループ|市場開設以降の売買状況(2023年10月11日~2025年12月26日)

J-クレジットについて詳しくはこちら
>J-クレジット制度とは?仕組みとメリットについてわかりやすく解説!

民間主導の「ボランタリークレジット」との違い

政府が運営するJ-クレジット制度に対して、民間セクターが運営するボランタリークレジット制度も存在します。国内では「Jブルークレジット」といった独自の制度があるほか、海外では「VCS(Verified Carbon Standard)」「ACR(American Carbon Registry)」などの民間団体が認証する制度が普及しています。

現在、JPXが運営する市場で取り扱われているのはJ-クレジットと超過削減枠に限定されていますが、一方、2026年度以降のGX-ETSにおいては、一定の要件を満たす海外のボランタリークレジットや二国間クレジット(JCM)なども活用可能とする方針が示されており、将来的にはこれらも国内での取引対象となる可能性があります。

超過削減枠

超過削減枠とは、GXリーグ(GXの推進を通じて持続的な成長を目指す企業が官・学と協働する場)参画企業が、自主的に設定した温室効果ガスの排出削減目標を上回って削減を達成した場合に生まれる余剰分を、GXリーグ内で取引可能としたものです。

この枠の取引を行えるのは、カーボン・クレジット市場参加者のうち「超過削減枠のクレジット口座を開設した者(GXリーグ代表参画企業)」です。また、通年で売買可能なJ-クレジットとは異なり、取引期間も限定されており、2025年度は11月から12月までの期間(毎週金曜日のみ)で取引が実施されていました。

J-クレジットは、省エネ設備の導入や森林管理といった具体的な「削減・吸収活動」によって創出されます。一方、超過削減枠は、GXリーグ参加企業が自主的に設定した温室効果ガスの削減目標を上回って達成した「超過分」をクレジット化したものです。つまり、J-クレジットが活動ごとの創出量であるのに対し、超過削減枠は「目標に対する実績の超過達成」にフォーカスしたクレジットである点が大きな違いです。また、J-クレジットは国による認証制度であるのに対し、超過削減枠は現行の「GXリーグ」という試行的な枠組みの中で創出される点も異なります。

現在取引されている超過削減枠は、2026年度から本格化する排出量取引制度の準備段階として位置づけられ、先行して排出削減に取り組む企業にインセンティブを与える役割を担っています。一方で、2026年度以降の本格的な排出量取引制度(GX-ETS)における排出枠の割り当てや取引ルールについては、現在の試行的な仕組みとは区別して別途検討が進められています。この超過削減枠は2026年度以降に本格稼働する制度(GX-ETS 第2フェーズ)での償却義務には使用できないルールとなっている点に注意が必要です。

東証カーボン・クレジット市場の開設で何が変わったのか?

2023年10月のカーボン・クレジット市場開設により、カーボン・クレジット取引は大きな転換点を迎えました。ここからは、市場取引による具体的な変化と恩恵、そして参加企業が得られるメリットについて解説します。

市場取引による変化と恩恵

従来の相対取引に加えてカーボン・クレジット市場での取引が可能になったことにより、取引においてさまざまな変化が生じています。主な変化は下表のとおりです。

相対取引(従来)カーボン・クレジット市場(2023年10月~)
価格の透明性×:外部から価格相場がわからない〇:価格が公示され、相場を参考にできる
取引の手間△:取引相手を探すのに手間がかかる〇:取引所を通じて簡単に売買可能
決済日取引ごとに異なる約定から6営業日
新規参入×:参入しにくい〇:情報開示により参入しやすい

最も大きな変化は価格の透明性向上で、価格が公示されることで取引に参入しやすくなったことです。そのほかにも、従来は手間がかかっていた取引手続きが、取引所を通じて簡単に売買可能になったり、従来の相対取引では1ヶ月以上かかることもあった契約手続きが、約定から6営業日で決済が完了するようになったりと、カーボン・クレジット市場の開設によって取引しやすい環境が整ったといえるでしょう。

カーボン・クレジットを「売る企業」と「買う企業」のメリット

カーボン・クレジットの取引においては、「排出削減や吸収活動によってクレジットを創出・保有し販売する企業」と「自社の排出量相殺等のためにクレジットを購入して活用する企業」が存在します。それぞれの企業のメリットは以下のとおりです。なお、これらのメリットはJ-クレジットに限らず、超過削減枠や将来的に取り扱われる可能性のあるJCMやボランタリークレジットにも共通するものです。

企業メリット
クレジットを販売する企業・ランニングコストの低減
・クレジット売却益
・地球温暖化対策への取り組みに対するPR効果
・創出したクレジットを利用する企業や団体とのネットワークの構築
・組織内の意識改革・社内教育
クレジットを購入する企業・環境貢献企業としてのPR効果
・企業評価の向上
・環境に配慮した製品・サービスによる差別化
・クレジット購入を通じて構築した企業や団体とのビジネスの機会獲得

参考:Jクレジット制度|J-クレジット制度について

クレジットを販売する企業側のメリットとしては、クレジット創出につながる省エネ設備の導入などにより、日常的な電気代や燃料費といったランニングコストの低減が挙げられます。また、クレジット売却益により設備投資の一部回収が可能になるほか、温暖化対策に積極的な企業としてブランド価値の向上も期待できます。

クレジットを購入する企業側のメリットとしては、クレジット購入を通じて例えば、森林保全活動などを後押しできるため、環境貢献企業としてのPR効果が期待できます。また、クレジット購入をアピールすることで企業評価向上につなげることができるほか、CO2排出量をオフセットした環境配慮商品を販売すれば他社との差別化につながるため、市場優位性を確保できる可能性もあります。

JPXのカーボン・クレジット市場の取引方法と参加の流れ

現在のJPXのカーボン・クレジット市場に参加するには、事前に参加登録が必要です。ここでは、参加資格や登録手続きの流れについて解説します。

■参加資格
市場に参加できるのは、法人、政府、地方公共団体または任意団体で、個人は参加できません。

■参加登録の流れ
カーボン・クレジット市場への参加登録は、以下の手順で進みます。

1. 参加申込書類の準備・提出
2. 東京証券取引所による審査
3. 参加承認・登録の完了: 登録完了後、取引を開始できます。 
※所要期間の目安: 申込書類提出から参加承認までは、通常数週間程度を要します。

■必要書類
参加申込時には、以下の書類の提出が必要です。

・参加申込書
・定款または寄附行為
・登記事項証明書(法人の場合)
・直近の決算書類
・取引責任者・担当者の届出書
・反社会的勢力でないことの誓約書

■登録要件
登録要件としては、財務状況が健全であること、適切な社内管理体制が整備されていること、反社会的勢力との関係がないこと、過去に重大な法令違反等がないことなどが求められます。なお、参加申込時には、J-クレジットと超過削減枠のどちらを取引するかを指定する必要があります。

市場取引における安全性確保については、東証が売買当事者間に入り、元本リスクを排除する決済方式を採用しています。クレジット移転や資金決済の不履行が発生した場合は自動的に売買約定を取り消し、預かり資産を返還します。

カーボン・クレジット市場の”今”と”未来”~市場規模・参加企業・今後の展望~

開設から2年が経過したカーボン・クレジット市場ですが、これまでにさまざまな企業や自治体・団体が参加しており、現在の参加者数は300者を超えるまでになりました。

今後は取引対象の拡大、マーケットメイカー制度の本格導入、2026年度の排出量取引制度本格稼働に向けた準備が進められ、国際市場との連携も検討されています。カーボン・クレジット市場の現状と今後について見ていきましょう。

市場規模と参加企業の現状

カーボン・クレジット市場は、2023年10月の開設以来着実な成長を続けており、日本取引所グループが発表している「カーボン・クレジット市場参加者」によると、2026年1月5日時点で参加者数は346者に達し、開設当初の188者から大幅に増加しています。

また、2025年1月15日時点の数字になりますが、業種別で見ると、電気・ガス業が63者と最も多く、次いでサービス業45者、商業42者、金融・保険業38者、製造業34者と多様な業種が参加しており、関西電力、住友商事、丸紅、三菱HCキャピタルなど東証上場企業も積極的に参加しています。

市場開設からの売買状況については、2025年10月時点で累計売買高が1,040,547t-CO2 ※ に達しています。なお、2022年度の実証事業時の数値は148,933t-CO2となっており、期間が異なるため単純比較はできませんが、市場開設により売買の規模が拡大していることが読み取れます。

また、取引活性化を目的として、住友商事、大和証券、丸紅、みずほ銀行の4社を2025年度のマーケットメイカー(市場において継続的に売買価格を提示し、市場の流動性向上を図る企業)に指定し、継続的な価格提示により流動性向上を図る制度も試験導入されています。

※t-CO2:二酸化炭素1トンを意味する単位。二酸化炭素等の温室効果ガスの排出量を表す。

参考:日本取引所グループ|カーボン・クレジット市場参加者一覧(2026年1月5日現在)
日本取引所グループ|市場開設以降の売買状況(2023年10月11日~2025年12月26日)
日本取引所グループ|マーケットメイカー

2026年度本格稼働「排出量取引制度(GX-ETS)」と企業の生存戦略

カーボン・クレジット市場は、2026年度の排出量取引制度の本格稼働に向けて重要な転換期を迎えています。現在のカーボン・クレジット市場への参加は企業の自主的な取り組みですが、今後は大企業の参加義務化や個社の削減目標認証制度の創設が検討されています。こうした制度強化の動きは一過性のものではなく、さらにその先の2033年度以降は、電力会社などの発電事業者に対し、現在は無償で配布されている排出枠を段階的にオークション形式で購入させる計画となっています。

参考:経済産業省 資源エネルギー庁|GX-ETSにおける発電ベンチマークについて

国際市場との連携と選択肢拡大の可能性

国際市場との連携においては、企業にとってクレジットの選択肢が大幅に広がる可能性があります。現在はJ-クレジットと超過削減枠のみですが、将来的には海外プロジェクト由来のクレジットも購入できるようになる可能性があります。特に注目されるのは、日本企業が途上国で展開する省エネ・再エネプロジェクトから生まれる「二国間クレジット(JCM)」です。自社の海外展開と環境貢献を同時にアピールできる手段として、多くの企業が関心を寄せています。

これらの変化により、企業は自社の事業戦略や環境目標に最も適したクレジットを、国内外から幅広く選択できる環境が整うことになります。

参考:経済産業省 GXグループ|排出量取引制度の詳細設計に向けた検討方針

クレジット活用における3つの実務的注意点

企業経営においてカーボン・クレジットを有効活用する際は、以下の3つの点に注意しましょう。

購入するクレジットが、RE100、SBT、CDPなどの国際イニシアチブの要件を満たすかどうかの事前確認が不可欠です。例えば、RE100では「原則として、設備稼働日より15年を超えたプロジェクト由来の再エネのJ-クレジットは使用不可」といった細かな条件があり、基準改定により使用できるクレジットが制限される場合もあります。 

グリーンウォッシュとは、実際には環境に配慮していないにも関わらず、環境によい影響があると見せかけることです。2021年の欧州委員会の調査によれば、42%のケースで主張が誇張、虚偽、または欺瞞的であり、EU規則の下で不公正な商慣行に該当する可能性があると結論づけました。そして、現在は規制強化が進んでおり、企業は実態を伴わない環境配慮のアピールに対して厳しい目を向けられるようになっています。 

グリーンウォッシュについて詳しくはこちら
>グリーンウォッシュとは?企業のための環境配慮表示の基本と実践ガイド

参考:European Commission|Press release

カーボン・クレジットに頼りすぎることは避け、あくまで補完的な手段として活用することが重要です。まずは自社で排出量削減努力を最大限行った上で、どうしても削減が困難な部分についてのみクレジットを活用しましょう。省エネ設備の導入や再生可能エネルギーへの転換など、自社での直接的な排出削減を最優先とし、クレジット購入は最後の手段とすることで、真の環境貢献につながります。

なお、政府は2025年7月に、目標達成に活用できるカーボン・クレジットの上限を「排出量の10%」に制限する方針を発表しました。潤沢な資金のある企業であっても、カーボン・クレジットの大量購入に依存した対応を避け、実際の排出量を減らす取り組みを促進する狙いがあります。

参考:経済産業省|排出量取引制度の詳細設計に向けた検討方針

カーボン・クレジット市場の戦略的活用に向けて

カーボン・クレジット市場は、2026年度に本格稼働する排出量取引制度に向けて重要性が高まる脱炭素化の基盤インフラです。市場取引の開始により価格透明性の向上と取引の簡便化が進み、多様な業種の企業が参加しやすい環境が整いました。企業は自社の排出削減努力を最優先としつつ、補完的手段としてクレジットを戦略的に活用することで、持続可能な経営と競争優位性の確保を両立できるでしょう。

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エナリスでは、脱炭素目標達成に向けた具体的な計画の策定のサポートや、記事でご紹介したJ-クレジットの創出/購入支援のほか、脱炭素化した電力サービスや各種PPAモデルの導入支援など、企業の皆さまの脱炭素経営をサポートしております。

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Supervisor 監修者
近藤 元博 Motohiro Kondoh 愛知工業大学総合技術研究所 教授

1987年 トヨタ自動車株式会社。プラントエンジニアリング部 生産企画部 総合企画部長。第1トヨタ企画部長 戦略副社長会事務局長 他。国内外の資源、エネルギー、化学物質、環境管理、生産企画、経営企画、事業企画等事業戦略を担当。
2020年 愛知工業大学総合技術研究所 教授。産学連携、地域連携等を通じ、脱炭素社会、資源循環社会の達成に向けて研究開発、教育に従事。経済産業省総合資源エネルギー調査会 脱炭素燃料政策小委員会。カーボンマネジメント小委員会。内閣官房 国土強靱化推進会議 委員 他

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