オフサイトPPAサービス
(フィジカル)
発電事業者とお客さまの電力売買を仲介し、お客さまの再エネ利用をサポートします。
難しいことは全部プロに任せて、電力コスト1割以上削減と実質再エネ100%を実現できました!
山一地所さまは、新社屋建設による電力コスト増対策と環境負荷低減を目指してエナリスのオフサイトPPAを導入。東北エリア初の低圧需要拠点を含むオフサイトPPAであり、同時にグループ全拠点の実質再エネ100%化を達成されました。導入の経緯と環境経営の成果について、代表取締役の渡部洋平さまにお話を伺いました。
弊社は仙台市を拠点とする総合不動産会社です。住宅の建売販売からスタートし、現在では賃貸管理・斡旋、売買仲介、買取再販、賃貸マンション・アパート建築、相続相談、不動産コンサルティングまで、新築の分譲マンション以外なら不動産のことは大抵お任せいただける体制を整えています。
管理物件は約1万5,000戸、建売住宅や賃貸マンション・アパートの建築実績は1,000棟以上にのぼります。
賃貸仲介の分野ではアパマンショップFCに加盟しており、アパマンショップ泉中央店が16年連続契約件数全国1位(※)を達成しています。仙台市の物件を中心に年間5,000件を超える契約をお手伝いしており、地域の皆さんの住まい探しを支えています。また、転勤に伴うお部屋探しのニーズにお応えするため、法人さまとの提携も強化しております。
※アパマンショップFC加盟店約1,100店舗中、6人以上店舗部門において。

弊社は以前から太陽光発電事業に取り組んできました。宮城県内ではソーラーシェアリング(営農型太陽光発電 ※1)を展開し、高齢化が進む農家の方々の収入源の一つとして活用いただいています。東日本大震災の経験もあり、災害時の非常用電源としても活用できる体制を整えてきました。
※1 ソーラーシェアリング:農地の上に太陽光パネルを設置し、農業と発電を同時に行う仕組み

一方で、経営上の大きな課題となったのが、新社屋の建設に伴う電力コストの増加です。
2024年に完成した新社屋は分散していた旧社屋の約2.5倍の床面積。建物のサイズに比例して消費電力も増加し、電力コストは当初の試算を大幅に上回りました。電気料金の高騰は全国的な傾向でもあり、各電力会社の料金も高止まりが続いていたため、コスト削減の限界を感じていました。
そんな中、新社屋の屋上太陽光発電設備を施工してくれた株式会社プロジェクトウサミさんから「電力コストが上がるだろうから、下げる方の施策もちゃんと提案します」と声をかけていただきました。そこからプロジェクトウサミさんを通じてエナリスさんをご紹介いただいたのが、今回の取り組みのきっかけです。

エナリスさんを選んだ大きな理由は、再エネの活用手法に加えて、電力コストの削減効果を具体的な数値で示し、明確に裏付けしてくださったことです。納得感のある提案をいただけたことで、「これなら進めるべきだ」と迷わず判断することができました。
また、自社の太陽光発電が生み出した電力を自社拠点で活用できる点に強い魅力を感じました。私たちが思い描いていた「エネルギーの地産地消」という観点からも、今回の取り組みは非常に意義深いものです。
さらに、エナリスさんの担当者が明確な期日を切ってスケジュールを管理してくれたことも、スムーズに進んだ理由の一つです。エネルギー分野に関してはわからないことも多いですが、「ここまでにこれをやりましょう」と具体的に示していただけると、こちらも準備しやすい。やると決めたらすぐに動きたいという弊社の方針ともマッチしていました。
正直に言うと、「オフサイトPPA」という言葉も、「オンサイト」と「オフサイト」の違いも、最初はまったく理解できていませんでした。電力に色がついているわけじゃないので、遠くの発電所の電気がうちに届くってどういうこと?というのが率直な印象です。
ただ、難しいことはすべてエナリスさんがしっかりと説明してくれた上で引き受けてくれるので、弊社としてはこれまで通り電気を使っているだけ。運用開始前から運用開始後まで含めて手間がかかることもないですし、それでいて電気を作る源が再エネに変わっているのです。「プロにお任せして、自分たちは変わらず事業に集中できる」それが一番の安心材料でした。
導入してまだ数か月ですが、電力コストは従来比で1割以上削減できています。
特にありがたいのは、PPAのkWh単価が固定されている点です。社会情勢やエネルギー環境に左右されず、将来にわたって電気料金を低く抑えられる点は、経営上非常に大きなメリットです。エネルギー自給率の低い日本という国を考えると、ここは特に重要なポイントかと思いますし、電力コストは削減しようにも下げ幅に限界があり、経営課題として意識せざるを得ない費目でした。
同時に、全拠点の電力が実質再エネ100%になりました。仙台市が展開している環境負荷低減企業の認定制度への申請も承認され、対外的に「再エネ100%」と謳える状況が整いました。今後はこれを積極的に発信していきたいと考えています。
正直なところ、社内で「実質再エネ100%」を強く意識している社員はまだ多くはありません。ただ、「いいことをやっているんだろうね」という認識は広がってきていると感じています。
大切なのは、こうした取り組みを通じて削減できたコストを、事業への再投資、地域や社員への還元に回せることです。例えば、弊社は地元のスポーツチームのスポンサーをはじめ、さまざまな地域活動に取り組んでいます。経費を抑えた分を有効に活用する。そういう循環を作れるのは、経営としてもうれしいことですね。

具体的に「これだ」と決めたものはまだありませんが、系統用蓄電池には関心を持っています。太陽光で発電した電力は貯めておく場所がないと、使い切れない分が無駄になってしまいます。蓄電池があればその課題も解決できますし、電力の調整にも役立ちます。
世の中に必要とされるものであれば、取り組んでいく意向はあります。まだ調べている段階ですが、地域のためになることであれば積極的に進めていきたいですね。
弊社がパートナー選びで大事にしているのは、「同じ志を持って成長を続けようとしている会社かどうか」です。
できる限り地元の企業と一緒にやりたいという思いがあります。中小企業が元気であることが地域の発展には大事だと考えているからです。ともに成長を目指せるパートナーと組むことで、お互いにとって良い結果につながると信じています。
今回のプロジェクトウサミさんは、まさに成長意欲を持って地域に根ざした事業を展開している会社でした。そのウサミさんがつないでくれたエナリスさんとも、方向性が合致していた。自分たちの価値観に共感いただける方と連携すること。それが、新しいことに踏み出すための一番の原動力だと感じています。
今回の取り組みが少しでも参考事例になれるなら、それもまた一つの地域貢献だと思っています。
株式会社山一地所
取材 2026年3月
※記載された社名・部署名等の情報は取材当時のものです。閲覧時点には変更されている可能性があることをご了承ください。
サービスの導入を検討されている方、
その他のご相談がある方はこちらから。
今回の山一地所さまへの導入は、低圧需要拠点を含むオフサイトPPAという、国内でも非常に事例の少ない取り組みです。通常のオフサイトPPAとは異なる技術的なポイントをご紹介します。
1.需給管理の技術
オフサイトPPAと言うと発電量予測の部分がクローズアップされがちですが、今回のような複数拠点への託送のケースですと、各拠点でどのぐらい太陽光発電からの電力を使用するのかの需要量予測というものも重要になってきます。
これが実現できるのは、需給管理が創業事業のエナリスだからこそです。
2.低圧特有のルール
低圧の需要拠点でオフサイトPPAを利用する場合、太陽光由来の電力だけでなく、不足分を補う電力も同一の小売電気事業者から供給する必要があります(全量供給義務)。つまり、太陽光の発電分(今回は全体消費量の約15%)と、残りの通常電力(約85%)をパッケージにして供給する仕組みが求められます。
3.東北初・国内2例目の事例
低圧需要拠点を含むオフサイトPPAは、国内で2例目、東北では初の事例です(※2)。供給後の業務フローの整備も含め、新たなサービスモデルを構築しました。
このように、低圧需要拠点へのオフサイトPPA導入にはいくつかの課題がありますが、今回それが実現できたのは単なる需給管理の技術だけでなく、制度への深い理解と、現場の高いオペレーション力によるものと言えます。
※2 2026年3月時点、エナリス調べ